与野党の国会議員でつくる「『建設職人基本法』超党派国会議員フォローアップ推進会議」が12月6日に開かれ、建設職人基本法の基本計画見直しについて意見が交わされた。会議の議長を務める自民党の二階俊博前幹事長=写真=は「われわれが目指している建設現場での死亡事故根絶、官民格差の是正は道半ばだ。現場の職人のためになるように見直しの作業を進めたい」と話した。
建設職人基本法では、少なくとも5年ごとに基本計画を見直す規定があり、2022年6月に基本計画策定から5年が経過する。推進会議では、基本計画の見直しに向けたアンケート調査を実施し、建設工事に従事する技能者、技術者、経営者ら2102人が回答した。
6日の会合に報告されたアンケート調査の結果によると、基本計画で見直すべき項目として、「手すり先行足場の設置を徹底すること」が57・9%、「足場の安全点検を専門家が行うこと」は49・4%だった。この他、「安全衛生経費がきちんと支払われるように対策を講じること」は77・8%、「処遇改善と地位の向上について具体策を講じること」は71・7%が必要と回答している。
一方、建設キャリアアップシステム(CCUS)の問題点については、「任意登録にも関わらず、建設工事の発注条件にされ、事実上の強制登録になる」との回答が52・6%あった。会合では「CCUSの法制化も含め、推進会議で議論すべきではないか」といった声も上がった。
提供:建通新聞社