厚生労働省が行った企業の賃金引き上げに関する実態調査によると、2021年に労働者1人平均の賃金を引き上げた(予定含む)と回答した建設業は87・8%となり、前年の調査より7・2ポイント低下した。1人平均の賃金の改定額は月額6373円となり、改定率は2・0%(前年比0・1ポイント増)だった。
製造業と卸売業・小売業は常用労働者30人以上、建設業などその他の業種は同100人以上の企業を対象に調査し、1934社が回答した。
21年の1年間で「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」と回答した企業は全産業で80・7%。業種別では「学術研究、専門・技術サービス業」の93・7%、「不動産業、物品賃貸業」の93・2%、「製造業」の90・7%、「情報通信業」の90・6%などの割合が高く、建設業の87・8%は全15業種中7番目だった。
賃金を引き上げたと回答した企業の月当たりの「1人平均賃金の改定額」では、建設業の6373円が全業種で最高だった。
建設業の調査結果ではこの他、定期昇給を行った企業(予定含む)が管理職64・0%、一般職81・9%。夏の賞与を支給した・支給するとの回答は92・3%となっている。
提供:建通新聞社