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2021/11/11

民間建設投資 10〜12月は2・5%減

 建設物価調査会は、民間企業設備投資動向調査(2021年9月調査)の結果をまとめた。10〜12月期に民間企業が計画している建設投資は前年同期比2・5%減の見込み。調査時点が緊急事態宣言中だったこともあり、投資の時期を見計らっている企業が見受けられた。
 建設投資計画を資本金規模別に見ると、資本金10億円以上の大企業は4・0%減だったが、資本金1億〜10億円の企業は14・6%増と投資を伸ばす傾向にある。
 産業別では、加工組立型産業や運輸業、サービス業が増加する一方、化学工業、食料品製造業で減少が目立った。
 このうち加工組立型産業では輸送機器製造の事務所や工場の建設計画を背景に138・0%増と大きく増加を見込む。運輸業は鉄道関係の事務所移転などで118・9%の増加を予測する。
 投資区分別では、非住宅で4・8%増、住宅で34・6%減、土木で12・9%減の見込み。非住宅は工場・倉庫が減少する一方、事務所・店舗が増加する。事務所・店舗は17・4%の増加となる見通し。
 民間企業設備投資動向調査に合わせて行った新型コロナウイルス感染症の影響調査(確報)では、コロナの影響で建設投資計画が「後ろ倒しになった」との回答が10・9%となり、前年同期と比べ7ポイント近く下回った。3月調査以降、10%前後で推移しており、物調では「コロナ禍での経済活動のペースをつかんできた企業が、市場経済の動向を見ながら設備投資のタイミングを見計らっている状況」と見ている。

提供:建通新聞社