厚生労働省がまとめた2020年転職者実態調査(20年10月1日時点)によると、今後3年間に転職者を採用する予定があると回答した建設業は全体の69・0%となり、全産業で最も高かった。転職者の採用で重視した点は「既存事業の拡大・強化」と回答した企業が53・4%で最多となった。
19年10月1日〜20年9月30日までに雇用された一般労働者(短時間労働者は除く)のうち、他企業に雇用された経験がある転職者の動向を調べた。有効回答数は事業所調査が9149件、個人調査が5530人。
回答した建設業のうち、転職者が事業所にいたのは34・4%で、在籍する一般労働者数に対する転職者数の割合は6・2%だった。
今後3年間で転職者を採用する予定があると回答した建設業は69・0%で、全産業平均の53・3%より15・7ポイント高く、全業種で最も高かった。採用する予定がある企業のうち、「転職者を優先して採用する」と回答した企業は44・6%いた。
一方、転職者に対する教育訓練の実施状況を見ると、教育訓練を実施したと回答した建設業は58・9%となり、全産業平均の74・5%よりも15・6ポイント低く、全業種で2番目に低くなっている。実施した教育訓練の種類としては、日常業務につきながら行うOJTが76・9%で最も高い。
提供:建通新聞社