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2021/11/14

全国建設業協会地域懇談会・ブロック会議(9)北海道

 全国建設業協会と国土交通省、北海道建設業協会は10月29日、札幌ガーデンパレス札幌で地域懇談会を開いた。道建協は防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策を計画的、継続的に推進するために2022年度以降は当初予算での別枠計上を求めたほか、コロナ禍による経済停滞に対して地域経済や雇用を守るために経済対策を盛り込んだ補正予算編成を要請した。国交省は必要な対策に対しては、当初、補正にこだわらず予算確保に向けて取り組む考えを示した。
 全建から奥村太加典会長や山崎篤男専務理事らが出席。国交省からは増田嗣郎不動産・建設経済局官房審議官や、森戸義貴大臣官房技術調査課長、西山茂樹不動産・建設経済局建設市場整備課長、林雄一郎大臣官房建設システム管理企画室長、児玉和久不動産・建設経済局建設業課入札制度企画指導室長、橋本幸北海道開発局長らが参加した。道建協は岩田圭剛会長をはじめ傘下の11地方建協の会長らが出向いた。
 岩田会長は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の冷え込みに対し「現在、感染者は落ち着いているが、経済活性化のための受注喚起につながり、政策効果が高い取り組みを進める必要がある」と訴えた。
 地域建設業は社会資本整備や維持管理の担い手で、災害復旧など地域の安全・安心を守る社会的使命を背負っていると強調。「アフターコロナの時代にあっては打撃を受けた地域経済回復の原動力としての役割を果たしていかなければならない」と語った。
 施工時期の平準化については、道建協が北海道の平準化率が0・72で全国平均と同程度だが、半数程度の市町村は平準化の取り組みが未実施である点を指摘。平準化のネックとなっている課題などを整理し、一定規模の工事契約件数のある自治体に対し重点的に取り組みを働き掛けるとともに、全ての自治体に対し発注者の責務として進めるよう指導や支援を求めた。国交省は発注者協議会を通じて市町村に指導する方針を伝えた。
 除雪体制の話題では、作業員の人手不足や高齢化で確保が厳しく、夜間・休日の緊急対応割増や待機補償費用を負担しなければ人員確保が困難な状況で、オペレーターの確保育成や機械の維持でも一定程度の費用がかかる点を指摘。降雪量で請負金額が変動するため、小雪であった場合は費用を賄えないことから最低補償制度の必要性を強調。除雪機械のワンオペレーター化や吹雪時の映像鮮明化システム搭載など効率化の取り組みも合わせて要請した。
 国交省は、21年度に直轄工事で少雪時に受注者が負担する固定的な経費を予定価格に計上する積算を試行することから、その結果を見ながら改善を進める考えを示した。(地方建設専門紙の会)