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2021/10/11

建築BIM 中小型モデル9事業効果検証へ

 国土交通省は10月8日、建築BIM環境整備部会の中小型BIMモデル事業ワーキンググループの初会合を開いた。中小事業者BIM試行型モデル9事業の実施状況を確認した上で、今後も検証を進め、本年度中にそれぞれ効果を確かめることとした。
 モデル事業は、民間や公共施設の建築プロジェクトを対象とした9事業。いずれも中小事業者が事業者間でグループを形成し、試行的にBIMを活用。併せて、BIM普及に向けた課題と解決策を検証する。
 9事業の事業者は、初会合で取り組みの概要と状況を報告。このうち美保テクノス(鳥取県)のモデル事業は、公共施設の新築工事(2022年4月着工予定)で、BIMを未経験の地元の設計事務所とBIMデータを活用して連携。フルBIMによるプロジェクト体制を構築し、プロジェクトメンバー全員にBIMのメリットを享受できるようにする。
 現在、実施設計に入った段階で、意匠、設備、構造の各モデルを構築中。22年度にはフルBIMモデルを維持管理用モデルへと変換し、維持管理ソフトウエアでの活用を目指すとした。
 委員からは、「今は、できることとできないことを正直に見極めることが大切な段階。BIMの経験のない事業者にとって現実的な課題を具体的に抽出してほしい」とする意見が出された。
 検証結果は参加者で共有し、「建築分野におけるBIM標準ワークフローとその活用方策に関するガイドライン(第1版)」の改訂にも反映していく。

提供:建通新聞社