建設コンサルタンツ協会(建コン協、野崎秀則会長)は、8〜9月に行った地方ブロック意見交換の結果を踏まえ、2021年度の納期平準化目標が「大幅に改善した」と総括した。参加した8地方整備局の第4四半期の納期目標がいずれも前年度より改善。さらに、6地整が翌債・国債の活用目標を設定した他、関東・近畿の2地整が「上期・下期それぞれ50%」という将来の納期目標を立てるなど、取り組みに進展が見られた。
意見交換は8月2日の九州を皮切りに、9月9日の中部まで全国8ブロックで開催。新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点からウェブ方式を併用し、北海道ブロックは延期となった。一部地域の先進事例の紹介と水平展開、受注者が把握している業務実態の説明などに注力した。
働き方改革に関連した施策では、北陸・中国の2地整が早期発注など年度を通じた業務サイクルの見直しに取り組んでいることを発信。関東・中部・近畿地整からも同様の施策を21年度中に具体化するとの回答を得ており、建コン協は「好事例の水平展開につながった」と評価した。
ウイークリースタンスについても進展が見られた。北陸地整が取り組み状況を毎月確認する「マンスリーケア制度」を創設するなど、実効性を高める独自の取り組みが各地で報告された。
また、発注者が保有する資料のウェブ閲覧が関東・近畿地整で先行的に始まり、東北・中部・九州地整も追随。
残業削減、条件明示チェックシートの活用を促進するため建コン協が作成したチラシについても、関東・北陸・中部・近畿・中国地整が積極活用の考えを示すなど、前向きな回答が得られた。
提供:建通新聞社