政府は、ダムや農業水利施設、水道施設などへの再生可能エネルギーの導入拡大に向け、数値目標とロードマップを策定する。水力発電については、既存ダムの運用改善・堤体の嵩上げ、農業水利施設や水道施設への発電機設置などを推進。ダム・農業用ため池に太陽光パネル(水上太陽光発電)を設置するための実証実験も行う。
数値目標とロードマップは、国土交通省、農林水産省、厚生労働省、経済産業省などでつくる「水循環政策における再生可能エネルギー導入促進に係る関係省庁会議」が9月中にまとめる。
全国1467カ所にある治水・多目的・利水ダムのうち、発電機が設置されていないダムは703カ所あり、技術的に設置が可能な箇所で水力発電を取り入れる。
国・水資源機構が管理するダムの他、農業水利施設、水道施設、工業用水道施設は9月中を、都道府県管理のダムなどは年内を目標にロードマップと数値目標を定める。
貯水池への水上太陽光発電の設置に向けては、国管理の治水ダムで2022年度に実証実験を実施。農業用ため池では、9月中に水上太陽光発電を設置する際の留意点をまとめ、関係機関に周知する。
提供:建通新聞社