6月に行われた1級建築・1級電気の技術検定第1次検定に合計1万5818人が合格し、初めて1級技士補の資格を取得した。2021年度の技術検定制度の再編で創設された技士補のうち、1級技士補は、建設業法に位置付けられた「監理技術者補佐」として現場に配置できる。土木の1級第1次検定は7月4日に行われており、8月19日の合格発表を予定している。
1級建築の第1次検定の合格者は8025人、1級電気の合格者は7793人だった。合格者はこの時点で1級技士補の資格を取得したことになる。第2次検定の受験要件を満たしている合格者は、10月17日の第2次検定を受験・合格すれば、1級施工管理技士の資格を取得できる。
改正建設業法では、監理技術者の専任義務を緩和し、監理技術者が監理技術者補佐を配置した2現場を兼務できるようにした。監理技術者の専任義務は昨年10月から緩和されているものの、1級技士補が誕生した今後、本格的に制度が運用されることになる。
この他、監理技術者補佐の要件を満たす1級技士補には、所属する企業の経営事項審査の技術職員数(Z)評価項目に4点をプラスするインセンティブもある。また、1級技術検定では21年度から受験要件も変更。第1次検定では、2級技術検定の合格者に限り、実務経験がなくても第1次検定の受験を認めている。
提供:建通新聞社