2021年度の技術検定再編後に初めて行われた2級第1次検定(前期)の合格者が7月6日に発表され、6職種で合計2万2504人の合格者が2級技士補の資格を取得する。2級技士補の有資格者は、再編前の期限付きの学科試験免除と異なり、無期限で第2次検定からの受験が可能になり、再受験しやすくなる。今年4月の経営事項審査の改正で導入されたCPD単位取得数に応じた「社会性(W)」の加点対象にもなっている。
6月6日・13日に建設機械を除く6職種で行われた初めての2級第1次検定は、合計3万9408人が受験し、このうち2万2504人が合格した=表参照=。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、前年度の2級技術検定の前期試験は中止されていたが、2級土木の受験者数は前々年度と比べ19・8%増の1万4557人と大幅に増加している。
技術検定では、21年度からこれまでの学科試験・実地試験を第1次検定・第2次検定に再編し、第1次検定の合格者が国家資格の技士補を取得できることになった。今回の2級第1次検定の合格者は、この時点で2級技士補の資格取得が確定。さらに10〜11月に行われる第2次検定を受験し、合格すれば、2級施工管理技士の資格を得られる。
これまでの学科試験の合格者は、2級が12年以内の連続2回、1級が翌年度以降の連続する2回まで学科試験を経ずに実地試験にチャレンジできる「学科試験免除」とされていた。2級技士補の資格取得者は、第2次検定に合格するまで何度でも再チャレンジできるため、再受験率を向上させる効果も期待できる。
4月1日の経審改正では、所属する技術者が取得したCPD単位に応じ、社会性(W)の評価が加点されるようになった。CPD単位の取得が加点される技術者は、1級・2級施工管理技士と1級技士補に加え、2級技士補も対象になる。
一方、21年度の1級技術検定は、すでに建設機械・土木・建築・電気工事の4種目で第1次検定が行われた。来週16日には、建築・電気工事の合格者が発表され、監理技術者補佐として現場に配置できる1級技士補の有資格者も誕生する。
提供:建通新聞社