全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は、2022年度の税制改正要望をまとめた。建設キャリアアップシステム(CCUS)の運用に伴う設備投資などへの特別措置の創設や、新型コロナウイルス感染対策のための中小事業者における固定資産税・都市計画税の減免措置の継続、工事請負契約書の印紙税の撤廃あるいは軽減措置の延長などを盛り込んだ。21年度に期限が切れる特例・軽減措置の延長が中心。今後、政府や、国土交通省など関係機関に要望活動を行っていく。
CCUSに関しては、システムの普及のため、パソコンやカードリーダーなどの設備投資やシステム登録料について、税額控除などの特別措置の創出を求める。
新型コロナ対策のための中小事業者に対する固定資産税・都市計画税の減免措置については、感染症の収束が見通せないとし、22年度課税分での減免の継続を要望する。
契約書の印紙税については、重層請負構造の各階層間の契約で発生する多重課税や、不課税の電子契約との不公平を問題視し、撤廃あるいは軽減措置の延長を求める。
このほか、少額減価償却資産の損金算入限度額の引き上げ▽欠損金の繰り戻し還付制度における中小事業者などに係る特例措置の延長▽新築住宅に係る固定資産税の減額措置と住宅建設・売買に伴う登録免許税の軽減措置の延長▽現場の仮設事務所に関する、法人住民税と事業税での事務所・事業所からの除外―などを要望する。
提供:建通新聞社