全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は、2021年度の全建の建設キャリアアップシステム(CCUS)のモデル工事現場として36現場を選定した。CCUSの普及に向けた課題やメリットに関するアンケートを7月下旬に依頼し、結果を基に、10月に開催する地域懇談会・ブロック会議などで国交省など関係機関に要望や提言を行う。
全建は20年度、33現場をモデル工事現場に選定。アンケートの結果では、「CCUS活用にメリットがある」とする回答は2割にとどまった。また、普及促進の有効策については、「公共工事の積算での技能(カード)に応じた賃金体系の構築が必要」といった回答があった。
そこで21年度は、20年度の結果を踏まえ、国や地方公共団体が発注したモデル工事や、加点などのインセンティブがある工事現場▽CCUSを活用している民間工事の現場―からモデル工事現場を選定した。
内訳は国の直轄工事が15件、地方公共団体の工事が18件、民間工事が3件となっている。宮城県内の工事が最も多く、12件を占めている。
提供:建通新聞社