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2021/07/01

長期優良住宅の災害配慮基準 来春施行へ

 国土交通省は、長期優良住宅の認定制度で新たに災害配慮基準を設け、2022年2月に施行する。土砂災害や津波、洪水など地震以外の災害リスクを認定基準に追加する。災害の危険性が特に高いエリアは認定対象から除外することになる。具体的な基準案は有識者による「長期優良住宅認定基準の見直しに関する検討会」で審議し、今秋の告示を目指す。
 長期優良住宅は、長期優良住宅法に基づくもので、長期にわたり良好な状態で使用するための構造・設備を有しているなどの措置がとられている住宅。建築と維持保全の計画を作成して所管行政庁に申請し、基準に適合すれば認定される。今回の法改正(5月28日公布)に伴い、災害配慮基準を新たな認定基準として加えた。
 これまで、長期優良住宅の認定に当たり、地震以外の災害リスクは考慮されていなかった。改正により、認定基準に「自然災害による被害の発生の防止または軽減に配慮されたものであること」を追加。土砂災害や津波、洪水などの災害リスクが高い区域が所管行政庁により指定されている場合、認定対象からの除外や建築制限の強化、必要な対策を求めることができるようになる。
 災害配慮基準の運用に当たっての基本方針は、▽地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害特別警戒区域等など自然災害リスクの特に高い区域では認定しない▽災害危険区域などでは所管行政庁の判断で、認定除外も含めて建築制限を強化することができる―などを想定する。
 9月ごろに第2回検討会を開き、基準案を議論。パブリックコメントを経て今秋に告示する予定。

提供:建通新聞社