国土交通省は、新たな国土交通省技術基本計画(第5期)を策定するための方向性を示した。基本方針として、▽強靱(きょうじん)性の確保▽持続可能性の確保▽グローバル社会での経済成長の実現−を想定。具体的な技術研究開発課題と技術政策については、今後、社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会の技術部会で審議し詰める。9月ごろに骨子案をまとめ、2021年度中の策定を目指す。
国土交通省技術基本計画は、持続可能な社会の実現のため、国土交通行政の効果・効率化、インフラ技術の国内外での貢献を目的に、技術政策の基本方針を示し、技術研究開発や技術の効果的な活用、技術政策を支える人材の育成といった取り組みを定めるもの。
現計画が21年度末で完了するため、22〜26年度を対象期間とする新たな計画をまとめる。
新たな計画に盛り込む技術研究開発課題と技術政策については、▽Society5.0の実現に向けた技術政策▽生産性の向上(省人化・自動化、DX、非接触・リモート化を含む)▽ストック効果の最大化▽新たな技術開発を生み出すチャレンジ環境の創出―の四つの視点で検討を進める。
デジタル革命・DX、先端技術を活用した新たな価値の創出(オープンイノベーションなど)、国際競争での川上(案件形成)からの関与の強化(質の高いインフラの提供)、官民含めた人材育成などは、分野横断的な取り組みとして盛り込む方向でいる。
6月23日に開かれた第25回技術部会では現計画の取り組み状況(フォローアップ)も報告。全ての技術研究開発課題と技術政策について進捗が図られているとした。現計画で確認された課題は、新たな計画にもつなげていく。
提供:建通新聞社