国土交通省は、都道府県の入札契約関連部署の担当課長らを集める「2021年度上期ブロック監理課長等会議(入札契約担当課長会議)」を6月24日から全国で開く。都道府県公共工事契約業務連絡協議会(都道府県公契連)を全ての都道府県で開催するように働き掛けるとともに、技能労働者の適切な賃金水準の確保に向けた一層の環境整備を求める。建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用状況も確認する。
都道府県公契連は、各都道府県と管内市区町村で構成。国交省は直接、市区町村に対して入札契約の改善を働き掛ける場として活用するため、昨年度に総務省と連名で地方自治体に積極的な開催を要請した。
20年度は41都道府県で開催されたものの、6県で一度も開かれなかった。21年度は全都道府県での開催を働き掛け、ダンピング対策、施工時期の平準化、公共工事での円滑な施工確保のための環境整備、CCUSの活用推進などをテーマとし、意見を交わす。
このうち施工時期の平準化については、人口10万人未満の市区で取り組みが遅れている団体に対して個別のヒアリングを実施する予定。国交省が20年度に実施した調査では、人口10万人未満の市区で「取り組みが特に遅れている団体」は42団体あった。
技能労働者の適切な賃金水準の確保に向けては、適切な予定価格の設定、適切な設計・契約変更の取り組み、ダンピング対策の強化を図る。各県の取り組み状況を確認しつつ、浸透策を話し合う。
CCUSの活用促進では、先行する自治体20団体の取り組み事例を共有し、活用が進んでいない自治体への横展開を図る。
この他、地域維持型契約方式の活用状況と今後の展開、不良・不適格業者への対応での連携強化を議論する。
会議は、6月24日にWEB方式で開く九州・沖縄ブロックを皮切りに▽中国(29日)▽関東甲信(7月2日)▽中部(6日)▽北陸(7日)▽北海道・東北(8日)▽四国(13日)▽近畿(30日)―の日程で開催。都道府県公契連の活用、平準化の推進、ダンピング対策、CCUSの利用促進、円滑な施工確保について、国交省と都道府県で申し合わせも交わす。
提供:建通新聞社