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2021/06/18

社保加入指導 真正性確保は3割弱

 国土交通省の調査によると、現場入場時に作業員の社会保険加入を確認するため、保険証のコピーなど加入証明書類の提出を求めたり、建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用している元請けは全体の29・0%だった。技能者登録時に加入証明書類を提出し、加入の真正性が確保されているCCUSを活用する元請けはこのうち5・4%だった。
 加入証明書類の提出は、労働者単位の社会保険加入対策を厳格化するために昨年10月に改訂された『社会保険加入に関する下請指導ガイドライン』で求められた。作業員名簿で労働者単位の社会保険加入を確認するよう求めていたが、保険証のコピーなど加入証明書類により、作業員名簿では確認できない加入の真正性を確保する狙いがある。
 国交省が2020年度に行った調査によると、作業員名簿のみで加入を確認しているとの回答が66・4%と最多。作業員名簿に加え、加入証明書類の提出を下請けに求めているとの回答は全体の23・6%だった。
 CCUSを加入確認に活用している元請けは全体の5・4%。ガイドラインでは、技能者登録時に加入証明書類を提出するCCUSを活用する場合、システムの閲覧画面のみでの加入確認を認めている。
 作業員名簿による社会保険加入の確認が定着する一方で、加入証明書類の提出を求めたり、CCUSを活用して加入の真正性を確認する元請けが全体の3割にとどまっている。国交省は、21年度も現場での加入指導の状況を調査する方針だ。

提供:建通新聞社