国土交通省は、4月分の建設工事受注動態統計調査報告をまとめた。今回から推計方法を変更。未回答業者の欠測値を経営事項審査結果などを活用し補完することで、より実態を反映させた形だ。新たな推計方法によると、4月の受注高は9兆4056億円で前年同月比17・0%増となった。前年同月分は新しい推計方法で試算し直した。
このうち元請け受注高は5兆0228億円で前年同月比4・8%増、下請け受注高は4兆3828億円で同35・0%増となった。元請け受注高を発注者別に見ると、公共工事が1兆4034億円(8・3%増)、民間工事が3兆6194億円(3・5%増)となっている。
1件500万円以上の公共工事の受注額は1兆3508億円で前年同月比12・1%増加した。
国の機関では国が2788億円(3・3%増)、独立行政法人が509億円(65・5%増)、政府関連企業等が2789億円(60・6%増)。地方機関では都道府県が3255億円(17・2%増)、市区町村が2882億円(17・7%減)、地方公営企業が935億円(19・9%増)、その他が349億円(41・0%増)となった。
工事分類別では「道路工事」が5271億円で最も多く、以下「治山・治水」が1774億円、「教育・病院」が1322億円で続いた。
民間の建築・建築設備工事(1件5億円以上)の受注総額は6・5%減の5140億円。不動産業が41・6%減の1356億円、サービス業が23・4%減の980億円と落ち込んだ。製造業は24・7%増の870億円と大きく伸びた。
民間の土木工事・機械装置等工事(1件5000万円以上)の受注は33・6%減の6658億円だった。
提供:建通新聞社