トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2021/06/09

学校の浸水対策 ハード面で遅れ

 文部科学省は、全国の公立学校の水害・土砂災害対策の2020年10月1日時点の実施状況を調査した。調査対象の浸水想定区域・土砂災害警戒区域にある公立学校のうち、想定浸水深を考慮して受変電設備の浸水対策を実施している学校は15・0%。文科省は、老朽化対策と合わせて浸水対策を講じるなど、全国の学校設置者に対策を急ぐよう求めている。
 気候変動に伴う水害・土砂災害の激甚化を踏まえ、浸水想定区域と土砂災害警戒区域にある公立学校7476校を調査した。
 調査結果によると、浸水想定区域にあり、避難確保計画を作成している学校は全体の85・1%、避難確保計画に基づく避難訓練を実施している学校は71・9%と高い傾向を示した。一方、ハード面の対策では、想定浸水深を考慮して施設内の浸水対策を実施している学校は14・7%、受変電設備の浸水対策を実施している学校は15・0%と遅れが目立つ。
 文科省は6月8日、全国の地方自治体に通知し、水害・土砂災害対策を強化するよう要請。ハード面の対策については、同日付にまとめた事例集を参考として、老朽化対策に合わせて対策工事を実施したり、施設・設備の点検を急ぐよう求めた。

提供:建通新聞社