全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　国土交通省は、建設業法施行規則に基づく新たな登録基幹技能者講習として「発破・破砕工事」と「吹付ウレタン断熱工事」を近く登録する。これにより登録基幹技能者講習の職種は全37資格となる。
　講習の実施機関は、発破・破砕が日本発破・破砕協会（東京都中央区）で、今後10年間で６４００人（初年度１００人）の登録基幹技能者を育成することを目指す。一方、ウレタン断熱は日本ウレタン断熱協会（東京都中央区）が講習実施機関となり、２０２８年度までに１０００人程度（３年間で３００人）の育成を目指す。
　登録に当たり両協会は、建設キャリアアップシステム（ＣＣＵＳ）に関する取り組みも提案している。日本発破・破砕協会では21年度末までに会員企業の事業者登録を行い、引き続き、技能者登録の支援も進めていくとする。
　一方、日本ウレタン断熱協会は、22年度までに１・２級技能士の半数、24年度末までに全事業者と全技能者の登録を終えるといった目標を立てている。ウレタン断熱の技能士は20年４月１日現在、１級７２１人、２級１４５６人。
　登録基幹技能者は、建設業法施行規則に基づき、熟達した作業能力、豊富な知識、現場を効率的にまとめるマネジメント能力を備えた技能者を認定する資格制度。21年３月末時点で、７万４４９９人の技能者が資格認定を受けている。
　公共工事では、登録基幹技能者が所属する企業に対して経営事項審査の加点評価を受けられる他、総合評価落札方式で加点措置を講じている発注者もある。日本建設業連合会の会員企業約20社（20年９月時点）では、手当て支給の対象となる「優良技能者認定制度」の認定要件に、登録基幹技能者の有資格者であることを求めている。

提供：建通新聞社