国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)と別に設けているレベル判定システムの運用を6月16日に停止し、レベル判定手続きのCCUSへのワンストップ化を目指す方針を固めた。システム停止後のレベル判定は、当分の間、各能力評価実施団体で行うことになる。
CCUS登録技能者の技能(保有資格・講習受講記録など)と経験(就業履歴など)に基づいて行われるレベル判定は、CCUSと別システムとなる「レベル判定システム」で2020年4月に運用を開始した。しかし、利用者にとっては二つのシステムで申請手続きが生じる二重負担感があり、利用実績も伸び悩んでいた。
そこでレベル判定とCCUSの手続きのワンストップ化を図ることとし、レベル判定システムの運用を停止することを決めた。
CCUS登録・変更申請の中でレベルアップの申請を可能にすることで、白カードを経ずにレベル2〜4のカード発行を可能にし、二重負担感を解消する狙いだ。
ワンストップ化に向けた、申請〜料金支払い〜カード発行までの手続きの具体的な内容は今後、検討していく。
レベル判定システム停止後、各能力評価実施団体が実施することになる判定受付は、団体の意向を踏まえつつ可能な範囲で順次実施していく予定。能力評価基準に基づくレベル判定は継続する。
レベル判定システムのこれまでの利用実績は1万3602件。システムを維持するためには最低でも3万5000件程度の利用が必要とされる。
レベル判定システムでの受け付けは6月15日が最終日となる。
CCUSのより良い運用を目指し、ワンストップ化に向けた検討が始まる。
提供:建通新聞社