2027年横浜国際園芸博覧会の開催に向け、農林水産省と国土交通省が設置した有識者会議の報告書案がまとまった。横浜市の計画案に対し、「Society5・0」や「グリーンインフラの実装」といった国の政策を反映するよう求めた他、公園整備・会場整備に当たり、国・地方自治体・企業の役割を整理する必要性を指摘した。
横浜国際園芸博覧会は、園芸文化の振興をテーマに27年3月〜9月に開催される。会場は旧上瀬谷通信施設のうち約100fで、会場建設費は320億円を想定している。
農水省と国交省の「横浜国際園芸博覧会具体化検討会」は、市の計画案を踏まえた報告書案をまとめ、4月19日から意見募集を開始。報告書案では「SDGs実現に貢献し、その先の社会も見据えた日本モデルの提示」を目指すとし、2050年カーボンニュートラルの実現、気候変動への対応、グリーン社会の実現を来場者が共有できる展示を目指す。
具体的には、ICT技術を駆使して現実の会場とは異なる体験を提供したり、会場内外の農地や研究機関と連携し、ICT技術を活用した緑化・花き園芸の生産を実現。グリーンインフラ技術を評価するコンペティションを開催したり、グリーンインフラを実装した会場・会場設備を一体的に展示することも提案した。
提供:建通新聞社