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中央ニュース

2021/04/01

工事完成図書 紙・電子の二重提出解消

 国土交通省は、契約書と設計図書を統一的に運用するための「土木工事共通仕様書」を改定した。これまで紙と電子データの二重提出を求めていた工事完成図書などについて、電子データのみの提出へと見直し、受注者の負担を軽減する。全作業員が参加する安全教育・研修は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するために複数回に分散して開催することを認める。4月1日以降に発注する直轄工事に適用する。
 二重提出が解消されるのは、▽請負代金内訳書▽工事費構成書▽工事完成図書▽工事管理台帳―など。これまでは、受注者に紙の成果品と電子データを保存した電子媒体の双方を発注者に提出するよう求めていたが、今後は電子データのみの提出を求める。このうち、工事管理台帳(コンクリート品質記録など)は製造工場から提出される試験成績表が書面であるため、紙ベースでの提出も認める。
 工事打ち合わせ簿などの工事帳票は、情報共有システムで指示・承諾・協議・提出・報告・通知が行われたものも有効とし、押印・署名を廃止する。施工体制台帳は原則として電子データで作成・提出することを求める。
 工事着手後、全作業員が参加して定期的に開催するよう求めていた安全教育・訓練は、新型コロナウイルスの感染を防止するため、複数回に分散して開催することも認める。
 この他、これまで特記仕様書に記載して採用を認めていた「機械式鉄筋継手工法」は、採用件数の増加に伴って共通仕様書への記載に格上げ。コンクリート堰堤本体工における「砂防ソイルセメント」も共通仕様書に規定を追加する。

提供:建通新聞社