国土交通省岡山河川事務所は、高梁川直轄河川改修事業(小田川合流点付け替え事業)に向けて、合流点の付け替えに伴う締切堤防の詳細設計と全体施工計画の修正検討業務を建設技術研究所に委託して開始した。履行期間は契約後2017年3月31日まで。
委託メニューは、付け替えに伴う締切堤防や仮締切堤防の護岸詳細設計、新河道の右岸側に設置する内水処理施設(樋門、排水機場1基)の予備設計、全体施工計画の修正検討など。
合流点の付け替え工事に先立ち支障となる丘陵部を除却する必要から、小田川の右岸を通る県道下原船穂線のルートを一部迂回(うかい)させるため、現在の合流点より上流側に250b前後の仮の締切堤防を新設して小田川を高梁川本川に合流させ、その後に仮締切堤防の下流側で県道の付け替え工事などを行う流れを考えている。引き続き新河道の整備や高梁川右岸側に沿って新設する長さ約1310bの締切堤防の建設などに着手していくという想定。当面、18年度以降に上下流部の合流点付近で仮締切堤防に工事着手していくスケジュールを想定している。事業期間は着手後10年程度を見込んでいる。
小田川は河床勾配が高梁川と比べて緩く、洪水時に流下が妨げられ流域一帯で浸水被害が生じる要因となっているため、河道を柳井原貯水池などを経由するルートに付け替える計画。合流点を現在より約4・6`下流に下げ流下をスムーズにする。付け替え河道は延長3・4`、代表川幅約200b。計画高水流量毎秒2300立方bの想定。総事業費280億円を見込んでいる。16年度は6億8100万円を計上、補償や樹木伐採なども予定している。
(提供:建通新聞社)