西武リアルティソリューションズは港区高輪3丁目のグランドプリンスホテル新高輪などを除却して、総延べ床面積約26万8000平方bの建築物を新築する。「(仮称)品川駅西口地区B―1―2地区新築計画」と題して港区へ提出した環境影響調査計画書の中で明らかにした。2028年度の着工、32年度の完成を予定している。
計画地はJR東日本や京浜急行の品川駅と、都営浅草線の高輪台駅の間に広がる品川駅西口地区(面積約14・7f)の一部。A〜D地区の四つに分けて、それぞれの地区で再開発が進行中だ。
西武リアルティソリューションズはB地区(約8・4f)の事業者。このうち「B―1―2地区」の敷地約2・75fにあるグランドプリンスホテル新高輪や国民生活センター、東京国税局品川税務署を除却して、延べ床面積約26万8000平方bで最高高さ約140bの建築物を新築する。事務所や商業、ホテル、住宅、MICE、駐車場(約466台、うち荷さばき用21台)などを配置する方針だ。
日本設計(港区)が環境影響調査計画書の作成を担当した。
〜25年度中にA地区、26年度にC地区が着工〜
品川駅西口地区の他の3地区で進む再開発の状況を見ると、旧シナガワグース跡地のA地区(約3・3f)では、京浜急行電鉄とトヨタが地下5階地上28階建て延べ床面積約31万3100平方bの建築物を新築する。25年度中の着工、28年度の完了を目指す。大成建設が設計を手掛けている。
C地区(約2・2f)は高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発組合が第1種市街地再開発事業を計画。地区内を2街区に分けて、地下2階地上30階建て延べ床面積約18万6900平方bの建築物(C―1街区)と平屋約170平方bの地域交流施設(C―2街区)を建設する。24年度中に権利変換計画認可を得て、26年度に着工、28年度に完了する予定だ。
環状第4号線の工事ヤードとなっているD地区(約0・8f)でも再開発の機運がある。21年4月に設立された協議会が第1種市街地再開発事業(環状第4号線高輪区間都有地南側地区)の実施を検討しているところだ。
〜URが区画整理中〜
また、A地区とB地区はUR都市機構による「品川駅西口土地区画整理事業」の施行区域となっている。事業期間は23〜50年度(清算期間を含む)で、公共施設として補助第14号線(二本榎通り)の拡幅や街路公園の拡張、区画道路の整備を実施する他、公開空地の駅前広場や地区内車路(地下車路)、歩行者通路1号などの整備を推進する。事業費は630億円。
提供:建通新聞社