東京都下水道局は「中川建設発生土改良プラント再構築その2工事」の施工者を大成・西武JVに決めた。同JVは3月6日開札の一般競争入札(技術提案型総合評価方式)に167億4000万円で応札した。2期に分けて同プラントを人工地盤で覆蓋化する再構築事業のうち1期の基礎工事が内容で、公告時の標準案によると2027年12月までに完了させる。続く本体工事も同JVと随意契約を結び、27年12月〜29年3月で進める予定。並行して管理棟やプラント設備などの工事を別途発注し、28年5月〜30年1月に行って1期の全工程を完了させる見通しだ。
中川建設発生土改良プラントは下水道工事の掘削で発生した土を埋め戻し用の土に改良するための施設。足立区中川5ノ1ノ1の中川水再生センター内に立地している。
再構築事業により1期で面積約2・2f、2期で同約2fの人工地盤を造ってプラントを覆蓋化。下部にプラント設備などを収めるとともに、上部には公園施設を整備して、中川水再生センターの水処理施設上にある中川公園のA地区と一体化させる。
今回の1期の基礎工事では、長さ約50bの現場造成杭やフーチングコンクリートを打設する。入札には2JVが参加。評価値1位のJVが低入札調査の対象となり、調査票などの提出を辞退したため、評価値2位の大成・西武JVが落札者になった。事後公表の予定価格は178億5889万円、同調査基準価格は166億0876万7700円(設定率93%)で、大成・西武JVの落札率は93・7%だった。
続く本体工事はプレキャストコンクリート(PCa)工法とプレストレストコンクリート(PC)工法を組み合わせた「PCaPC工法」で人工地盤の柱と梁、床版を設けて中川公園A地区につなげる。人工地盤上の覆土も行う。
別途発注予定の工事については、鉄筋コンクリート造2階建て延べ約1258平方bの管理棟の建設や、人工地盤下へのプラント設備の設置、場内道路の整備などが主な内容となっている。
一方、上部の公園施設は建設局が広場や多目的競技場、野球場、管理所などの設置を検討している。既存の中川公園A地区についても改修などを進めており、春日電設(練馬区)が9月24日までの工期で非常用電源を整備する。また、東北構造社(荒川区)が6月30日までの委託期間でテニスコートの基本設計を手掛けている。
提供:建通新聞社