NECは府中事業場の一部施設を建て替えて6棟・総延べ床面積10万平方b超の工場などを整備する。2026年度から解体工事や新築工事を6期にわたって段階的に進め、31年度の全工程完了を目指す。
NECの府中事業場は府中市日新町1ノ10に立地(敷地面積約22・4f)。1964年に設立したコンピューターや通信機器などの生産拠点で、現在は航空宇宙や国家安全保障領域に関わるICTソリューション事業の生産・開発拠点としての活用が増えている。
開設から50年以上がたち、初期に建設した工場建屋群の老朽化が進んでいるため建て替えを実施。建て替え後に生産量を従来の1・4倍に拡大する計画だ。
解体するのは総延べ床面積約23万4913平方bある既存建物のうち、▽2号館=鉄骨造平屋約8400平方b▽5号館=鉄骨造2階建て延べ約8700平方b▽17号館=鉄骨造2階建て延べ約2800平方b▽20号館=鉄骨造平屋約655平方b▽22号館=鉄骨造平屋約3800平方b▽41号館=鉄骨造平屋約1250平方b▽43〜46号館=鉄骨造1〜2階建て総延べ約3900平方b―の10棟・総延べ床面積約2万9505平方bの工場など。3号館東や3号館西、4号館などは残置する。
一方、新施設は6棟・総延べ床面積約10万2860平方b。工場機能を持つ▽2号館=鉄骨造4階建て延べ約3万3600平方b▽5号館=鉄骨造8階建て延べ約4万8000平方b▽17号館=鉄骨造4階建て延べ約1万4400平方b―をはじめ、水槽のある試験工場の20号館を鉄骨造平屋約660平方b、物流棟を鉄骨造平屋約3200平方b、事務所などの「Welcome棟」を鉄骨造2階建て延べ約3000平方bの規模で建設する。
工事は1期の2026年度で2号館、20号館、22号館を解体。続く2期の27〜28年度に物流棟、2号館、20号館を建設し、3期の28年度には41号館と43〜46号館を解体する。さらに4期の29〜30年度でWelcome棟を建て、5期の29年度に17号館と5号館を解体した上で、6期の29〜31年度で17号館と5号館を建設する。
「(仮称)NEC府中事業場整備計画」と題して東京都に提出した環境影響評価の調査計画書でこれらを明示した。NECファシリティーズ(港区)と日建設計(千代田区)が調査計画書の作成を手掛けた。
提供:建通新聞社