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建通新聞社(東京)
2025/01/21

【東京】羽田の京急駅舎等、大成JVに192億円余

 国土交通省関東地方整備局は羽田空港の京浜急行引き上げ線整備で、駅舎改築などに関わる工事の一部を大成建設・五洋建設・京急建設JVと随意契約した。設計段階から施工者のノウハウを反映させるECI方式を採用し、同JVを工事の優先交渉権者に選んで技術協力業務を任せていた。1月15日に税込み192億6430万円で契約。撤去工や仮設工などが内容となる今回の前工事を2028年6月30日までに終え、本体工などの後工事も随意契約する予定だ。
 京浜急行引き上げ線は京急空港線羽田空港第1・第2ターミナル駅(大田区羽田空港3丁目)の列車の入れ替えを可能にして輸送力を増強するために整備。駅側から第2(東)旅客ターミナルビルのエプロン方面に向かって▽開削部30b(開削トンネルなど)▽非開削部14b(ボックストンネル)▽シールド部284b(複合円形トンネル)―で構成する。開削部周辺での駅舎の新設・増設なども行う。
 23年度にパシフィックコンサルタンツ(千代田区)でシールド部の構造検討を含む詳細設計を実施。先行して駅舎改築など(開削部などと非開削部)にECI方式を採用することとし、公募型プロポーザル方式で大成建設JVを技術協力業務の委託先(工事の優先交渉権者)に選び、23年8月〜24年8月で履行してもらった。
 技術協力業務のプロポ公示時に設定していた工事(前工事+後工事)の参考額は税込み約251億円。詳細設計を踏まえてこれを231億円増の約482億円に見直した上で、24年10〜11月に大成建設JVと6回の価格交渉などを進めた。その際に大成建設JVの見積もった409億円の妥当性を確認し、まず前工事分の約193億円について契約を結んだ。
 本体工などの後工事(税込み約216億円)も追って大成建設JVと随意契約を結んで30年度に完了させる見通し。また、シールド部は25年度に詳細設計をスタートさせるとともに、ECIを含めた工事の発注方法を検討する。29〜30年度のシールドマシン製作を経て、31年度から掘進させるスケジュールを想定している。提供:建通新聞社