東京都は、妙正寺川上流調節池(仮称、中野区)と柳瀬川上流第一調節池(仮称、東村山市)の整備に向け、2025年度の当初予算案に合計1億円の基本設計費を盛り込む。所管の建設局が予算措置を求めていたもので、貯留量をそれぞれ約6万8000立方b、約2万立方bとする予定。25年度の予算編成に伴う知事査定の結果報告で明らかになった。
妙正寺川は杉並区の妙正寺池から中野区を通り、新宿区で神田川に合流する延長約9・7`の1級河川。23年3月に策定した「神田川流域河川整備計画」で、終点(杉並区清水3丁目)から八幡橋(中野区白鷺3丁目)までの上流区間に容量約6万8000立方bの調節池を整備すると定めた。
妙正寺川上流調節池の整備を検討するため、24年9月にフジヤマ(浜松市中央区)に業務を委託。鷺宮運動広場の周辺(中野区白鷺3丁目地内)を基本候補地に、地下箱式の施設の構成や配置などを2月28日までに具体化することになっている。
一方、柳瀬川は、埼玉県所沢市の山口貯水池から都県境を流れて新河岸川に注ぐ荒川水系の1級河川。河川延長は19・6`で、うち8・19`が都内に位置している。23年2月策定の「柳瀬川流域河川整備計画」では、上流部の柳瀬橋(東村山市秋津町3丁目)から西武新宿線(同市久米川町5丁目)までの区間に容量約6万6000立方bの調節池を整備するとしている。
柳瀬川上流第一調節池はその初弾で、約2万立方b分を確保するために整備する。24年10月にフジヤマに委託した検討業務を通じて主要施設の配置計画などを固める。履行期限は2月28日。
残りの約4万6000立方b分をどのような形で確保するかは現時点で定まっていない。
提供:建通新聞社