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建通新聞社(東京)
2025/01/14

【東京】西武線井荻〜西武柳沢連立、来年度にも本体

東京都と西武鉄道による西武新宿線・井荻駅〜西武柳沢駅間の連続立体交差事業で2025年度にも本体工事が始まりそうだ。既に準備工事に着手しており、用地取得の状況を見ながら本体工事に入るタイミングを判断していく。施工者は未定。事業費2660億円を投じて37年度の事業完了を目指す。
 西武新宿線・井荻駅〜西武柳沢駅間の連続立体交差事業は井荻駅側の杉並区上井草1丁目を起点、西武柳沢駅側の西東京市東伏見1丁目を終点とする延長5125b。構造形式は区間内の上井草駅(杉並区上井草3丁目)、上石神井駅(練馬区上石神井1丁目)、武蔵関駅(練馬区関町北2丁目)、東伏見駅(西東京市東伏見2丁目)の4駅を含めた高架式がメインで、19カ所の踏切を除却する他、千川通りなど五つの都市計画道路と立体交差させる。起点側と終点側はそれぞれ地表式になる。21年11月に都市計画決定し、24年3月に事業認可を取得した。
 高架の幅員と高さは、▽一般部=幅員約10b・高さ約5〜12bの2線▽上井草駅部=幅員17b・高さ約15bの2線▽上石神井駅部=幅員約23〜36b・高さ約19bの4線▽武蔵関駅部=幅員約17b・高さ約16bの2線▽東伏見駅部=幅員約22〜33b・高さ約16bの4線―で計画している。
 施工はまず、現在線の北側に用地を取得または借地して仮線を敷設。現在線を仮線に切り替えながら、空いた用地に下り線、上り線の順に高架を築造する。高架の完成後に仮線を撤去し、用地を取得した区間に側道などを整備していく。
 上石神井駅付近の車庫についても、本線に取り付けるため高架化。西武新宿線で最も都心側に位置し、始発終電車や緊急時の対応など、車両運用上の重要な拠点となっている。ただ、事業費抑制などの観点から必要最小限の車庫線7線と保守線を設けて規模を縮小する。地上の車庫跡地については、西武鉄道と地元区が連携して、駅周辺の発展につながる活用策を検討する。

〜高架駅周辺で広場整備やまちづくり〜

 連続立体交差事業で高架化する4駅の周辺では、地元区が主体となって交通広場などの整備やまちづくりを進める。
 個々に見ると、上井草駅の周辺は杉並区が面積2804平方bの北口広場など、上石神井駅と武蔵関駅の周辺は練馬区がそれぞれ面積5164平方b、5113平方bの交通広場などの事業を実施中。また、上石神井駅と武蔵関駅の周辺は区が地区計画を定めて共同建て替えなどを誘導していく。
 東伏見駅の周辺は西東京市が既設の南北駅前広場(面積約2600平方b、約3500平方b)の再整備や南北動線の拡充、バリアフリー化などに取り組むことにしている。提供:建通新聞社