東京消防庁は深川消防署の改築工事を2027年6月〜31年7月の工期で進める予定でいる。27年第2回都議会定例会への契約案付議に向けて工事の入札手続きを進める見通しだ。老朽化した既存施設を延べ床面積1万7000平方b超に建て替える内容で、池下設計(中野区)が基本・実施・修正設計を担当した。総事業費を約98億円と見積もっている。
深川消防署の所在地は江東区木場3ノ18ノ10(敷地面積5980平方b)。深川警察署に隣接しており、三ツ目通りを挟んだ向かいには都立木場公園がある。既存施設は庁舎(鉄筋コンクリート造3階建て延べ2206平方b)や待機宿舎(鉄筋コンクリート造3階建て延べ2021平方b)などで、1979年に完成した。
施設全体が老朽化しており職員数の増加にも対応するため、仮庁舎を設けて待機宿舎とともに一体的に建て替える。新しい施設の計画規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造16階建て延べ1万7515平方b。基礎免震構造を採用し、躯体にはPCa部材を使う。
1階に車庫、2階に事務室や会議室、3階に仮眠室や食堂、4階に会議室を設け、5階以上を待機宿舎とする。屋上には太陽光パネルを設置して一部緑化を施す他、緊急救助用スペースも確保する。
既存の待機宿舎や外構工作物の解体を内村・カシモト・協和JVが2025年3月14日までの期間で手掛けている。これに続いて25年4月〜26年7月に敷地西側へ仮庁舎を建てて機能を移転した後に、26年8月〜27年3月に既存庁舎を解体する予定だ。
改築工事については27年6月〜30年4月に新施設を建設した上で、30年7〜9月に仮庁舎を解体。31年7月までに外構も整備して全工程を完了させる考え。
提供:建通新聞社