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建通新聞社(東京)
2024/12/03

【東京】府中東小金井線 野川渡河部は橋梁案が最適

 東京都建設局は都市計画道路・府中東小金井線の未整備区間(府中市〜小金井市)の構造について、野川の渡河部には橋梁を架ける案が最適とする方針を示した。府中市側の低地から延長75bの擁壁区間と同230bの橋梁区間で野川を渡って小金井市側の高台につなげる構想だ。今後、環境調査などの結果からルート上の自然環境保全対策も検討して事業化に備える考え。
 府中東小金井線は甲州街道と五日市街道を南北に結ぶ延長約5`の都市計画道路。このうち道路構造の考え方を示した未整備区間は東八道路〜連雀通り間の約830bで、東八道路の武蔵野公園東交差点付近(府中市多磨町2丁目地内)から武蔵野公園や野川などを通過した後、住宅街を抜けて連雀通りの東町四丁目交差点付近(小金井市東町5丁目地内)に至る。計画幅員は18bで、2車線と両側への歩道の配置を予定している。
 小金井市側の土地は野川を挟んで府中市側よりも10b程度高い崖の上にある。この崖は国分寺崖線と呼ばれ、野川沿いに連続した景観をつくり出しているとともに、崖を構成する地層からは地下水が湧き出てて野川に流れ込んでいる。
 道路の計画検討に当たっては地域住民などから自然環境に配慮するよう求められているため、これまでに動植物や地下水などの環境調査を行ってきた。また、21〜22年度に復建エンジニヤリング(中央区)で概略設計を進めた。
 これらを踏まえ、野川の渡河部について▽橋梁▽掘割▽地下トンネル―の3案を比較。このうち野川と国分寺崖線、住宅地への影響を最小限に抑えられる橋梁案が最適との考えを示した。
 橋梁案を具体的に見ると、府中市側の武蔵野公園駐車場付近から、延長75bの擁壁区間と延長230bの橋梁区間で野川を小金井市側に渡り、住宅街を平面道路で抜けて連雀通りにつなげるとしている。
 府中東小金井線の未整備区間は、都市計画道路の第4次事業化計画(16〜25年度)で25年度までに優先して整備する路線に位置付けられている。提供:建通新聞社