UR都市機構東日本賃貸住宅本部は神代団地の団地再生に向けた検討を本格化させる。調布市と狛江市にまたがる約2000戸の大規模団地で、大半の住棟を対象とした建て替えや創出用地の新たな土地利用などを考えている。これに伴う業務を窓建コンサルタント(新宿区)に委託。2024〜26年度の3カ年で計画を固めた上で、事業に着手する見通しだ。
神代団地の所在地は調布市西つつじケ丘4ノ23と狛江市西野川1ノ25で、京王線つつじケ丘駅から徒歩7〜19分の南方に位置。野川の両岸に広がる面積約12・3fの敷地に▽4階建て1棟(調布市内)▽5階建て55棟(調布市内51棟、狛江市内4棟)▽8階建て1棟(調布市内)―で57棟2092戸のUR賃貸住宅がある。1965年度から87年度にかけて管理を始めた。集会所や管理サービス事務所、診療所、私立幼稚園も立地している。
2019〜33年度を期間とするUR賃貸住宅のストック活用・再生ビジョンで、住棟の建て替えや集約、用途転換、改善といった手法を複合的に組み合わせて事業を実施する「ストック再生」の団地に位置付けられている。
窓建コンサルタントに委託したのは「神代団地における団地再生事業に係る基本検討業務」。同社は10月29日開札の一般競争入札(総合評価方式)に1890万円で応札するなどして落札者となった。
管理開始時期が早い4〜5階建ての56棟2022戸(2〜57号棟)を段階的に建て替えるとともに、創出用地の新たな土地利用を考えて地域課題に対応する方向。第1種中高層住居専用地域と第1種住居地域(容積率200%、建ぺい率60%)などの地域地区や、一団地の住宅施設の都市計画、地元市のまちづくりなども考慮しながら団地再生の計画を具体化していく。26年12月18日が履行期限となっている。
一方、管理開始時期が遅い8階建ての1棟70戸(59号棟)については建て替えの対象から除いて継続管理することにしている。
提供:建通新聞社