東京都住宅供給公社(JKK東京)は祖師谷住宅(世田谷区)の建て替え事業で、第1期の新住棟建設工事を2026〜28年度に実施する予定だ。8〜9階建ての2棟に324戸を設ける計画。全体を4期に分けて1200戸超に建て替える方針でおり、1期に続いて2期以降の工事を順次進め、38年度ごろの事業完了を目指す。
祖師谷住宅は世田谷区祖師谷2ノ5他にある大規模団地。面積約7万平方bの敷地に1955〜56年で37棟1020戸を建設した。築60年以上がたち老朽化が進んでいるため、東側から第1〜4期の4期に分けて「(仮称)カーメスト祖師谷」へと建て替える。
初弾となる第1期では、鉄筋コンクリート造4階建ての31〜37号棟・200戸(56年度完成)を取り壊した跡地に新住棟を建てる。新田造園土木(板橋区)の施工で12月中に除却などの工事を完了させる。
新住棟は鉄筋コンクリート造8階建ての「北棟」と同9階建ての「南棟」の2棟・総延べ床面積約1万8500平方bで324戸を設ける。住戸のうち48戸は高齢者向け(JKKシニア住宅)とし、室内をバリアフリー仕様にするとともに、見守り・駆け付けサービスを用意する。綜合警備保障(港区)がサービス業務を手掛ける予定だ。
また、共用施設の駐車場や駐輪場、管理事務所、コミュニティーサロン(集会室)、防災倉庫を設ける。世田谷区の地区計画に基づく区画道路やオープンスペースも整備する。「ZEH―M Oriented」を取得して環境負荷の低減に取り組む。
第1期の基本・実施設計はシィー・ディ・シィー(千代田区)が担当。2025年6月半ばまでに成果をまとめてもらう。
第2期以降の整備戸数やスケジュールなどは、▽第2期(現22〜30号棟)=約200戸、31年度ごろ完成▽第3期(現2号棟と12〜21号棟)=約350戸、35年度ごろ完成▽第4期(現1号棟と3〜11号棟)=約350戸、38年度ごろ完成―を予定している。
提供:建通新聞社