東京都住宅供給公社(JKK東京)は2026年度に鷺宮西住宅(中野区)の建て替え事業をスタートさせる方針だ。老朽化が進む19棟686戸を4〜5棟程度の約700戸に建て替える計画。24〜26年度のアクションプランでおおむね3年以内に事業の実施を予定する「建替選定住宅」に位置付けた。
鷺宮西住宅の所在地は中野区白鷺2、3丁目地内。西武新宿線鷺ノ宮駅の南西に位置し、妙正寺川の両岸に広がる面積約3・4fの敷地に5階建て14棟と4階建て5棟の計19棟で686戸を配している。1959〜61年度に建設した。
完成から60年以上がたち老朽化しているため建て替えを検討。ただ、現状では、建設時の都市計画「一団地の住宅施設」(約5・33f)によって建ぺい率が20%、容積率が60%に制限されており、高度利用が難しい。
このため「一団地の住宅施設」を廃止して、新たに地区計画(約4・8f)を設定。住宅地区の建ぺい率を50%(指定建ぺい率60%)、容積率を150%(指定容積率200%)にすることなどにより、▽A街区=6〜14階建て▽B街区=4〜9階建て▽C街区=3〜5階建て▽D街区=4〜10階建て―の住棟を建てて約700戸を供給する考え。
余剰地と隣接の区立鷺宮運動広場などを利用した都市計画公園(約0・38f)を一体的に整備したり、広域避難場所としての機能強化につながる区画道路などを設けたりもする。また、都市計画公園などにする鷺宮運動広場の周辺を、東京都による調節池整備(地下箱式、容量約6万8000立方b)の検討範囲と位置付ける。
区が2024年度中にも都市計画変更などの案を都市計画審議会に付議し、順調なら1年程度で決定告示する見通し。鷺宮西住宅の建て替えと一貫性を持たせながら鷺ノ宮駅周辺のまちづくりを進める考え。
提供:建通新聞社