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建通新聞社(東京)
2024/09/03

【東京】都格付10業種工事、落札率変わらず不調増

 東京都が2024年度第1四半期に開札した工事のうち、格付けを設定している10業種の平均落札率(単価契約を除く)は93%で前年同期と変わらなかった。落札件数は37件減の363件、落札総額は約270億円減の850億円余りだった。一方、不調は23件増の73件で、不調率がプラス5・6ポイントの16・7%に悪化した。建通新聞社が入札結果を基に分析した。
 24年度第1四半期に開札した10業種の工事は前年同期比14件減の436件。建築が20件増の70件となったのをはじめ7業種で増えたものの、水道施設が29件減の107件にとどまるなど3業種の減少が全体を押し下げた。うち落札件数は水道施設の93件(30件減)が最も多く、下水道施設の74件(1件増)や電気の62件(1件増)、建築の55件(14件増)などが続いた。
 平均落札率は業種別に91・6%(道路舗装)〜96・3%(橋りょう)の幅で分布。下水道施設がプラス0・9ポイント、道路舗装がプラス0・7ポイントと2業種で上昇したのに対し、比較可能な他の7業種はいずれも下降した。下降幅が最大なのは空調のマイナス1・2ポイントで、残りの7業種は1ポイント未満のマイナスだ。
 落札総額が100億円を超えているのは▽水道施設=約306億円(約31億円減)▽下水道施設=約148億円(約13億円増)▽建築=約137億円(約94億円減)▽電気=約110億円(約59億円減)―。河川が約21億円増となるなど5業種で増加した反面、空調の約100億円減を筆頭に5業種が減少した。
 とりわけ空調、建築、電気の大幅減は前年同期にあった東京国際フォーラムや東京国際展示場の改修工事の反動となっている。
 不調の状況を業種別に見ると、建築が15件(6件増)、水道施設が14件(1件増)でそれぞれ2桁に上った。不調率のトップは給排水衛生の37・5%(プラス20・8ポイント)。これに空調の32%(プラス27・7ポイント)や一般土木の28・1%(プラス13・8ポイント)、河川の23・1%(マイナス13・8ポイント)、建築の21・4%(プラス3・4ポイント)が続いている。提供:建通新聞社