千代田区の「富士見二丁目3番地区」で第1種市街地再開発事業を計画する準備組合は、東京都から8月8日付で本組合の設立認可を受ける。事務所をメインとした2棟・総延べ床面積約4万6200平方bの再開発ビル=図=の建設を予定。2025年度内の権利変換計画認可を経て26年度に着工し、29年度の完成を目指す。総事業費を約448億円と見積もっている。
施行エリアは千代田区富士見2丁目地区内の面積約0・5f。飯田橋駅の近傍で早稲田通りや大神宮通りなどに面しており、エリア内にAとBの二つの敷地を設けてそれぞれに再開発ビルを新築する。
個々に見ると、A敷地のビルは地下2階地上21階建て延べ床面積約4万5000平方b。事務所をはじめ、住宅、子育て支援施設、地域コミュニティー施設などを設ける。一方、B敷地のビルは地下2階地上6階建て延べ床面積約1200平方bで、事務所を主な用途とする。
小規模宅地の統合による市街地の更新や、区道の拡幅と無電柱化などで地域防災力の向上を図る。また、歩道状空き地や貫通道路、広場も整備し、駅とまちの連続性に配慮した歩行空間を生み出す。
参加組合員は住友不動産。日建設計が事業コンサルタントと基本設計を担当している。
* * *
飯田橋駅周辺では、今回の地区の他にも5カ所で再開発の計画・検討が進んでいる。再開発の機会を捉えて駅周辺の都市基盤を充実・強化させるため、都や国、区、鉄道事業者の検討会が23年4月に「飯田橋駅周辺基盤整備方針」を策定。歩行者デッキ・広場の整備や駅出入り口の改良、地下連絡通路の機能強化などに取り組むとしている。
提供:建通新聞社