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建通新聞社(東京)
2024/07/26

【東京】多摩モノ延伸特許申請、建設費1290億円

 多摩都市モノレール会社は「多摩モノレール」の箱根ケ崎方面への延伸に向けて、軌道法に基づく特許を国土交通大臣に申請した。採算性などの審査を受けて整備に必要な道路を占用するためで、申請に当たり建設費の総額を約1290億円(税込み)と見積もった。来春をめどに特許を得て、後続の工事施行認可手続きを進めたい考え。並行して東京都による都市計画決定や国の都市計画事業認可を経て工事がスタートする見通しだ。
 多摩モノレールは多摩センター駅を起点、上北台駅を終点に多摩・八王子・日野・立川市・東大和の5市を南北に結ぶ延長16`で運行している。跨座型の輸送システムで、定員約400人の4両編成。1998年に立川北駅〜上北台駅間の8駅5・4`、2000年に多摩センター駅〜立川北駅間の11駅10・6`が開業した。
 都が支柱や軌道桁などのインフラ部、多摩都市モノレール会社が運営基地や変電所、車両などのインフラ外部の整備を担当した。
 箱根ケ崎方面への延伸を巡っては、国の交通政策審議会が16年に「事業化に向けて具体的な調整を進めるべき」と答申。これを受けて都は20年度に調査などに着手した。
 具体的には、東大和市上北台1丁目地内の上北台駅から新青梅街道を西方に進み、武蔵村山市内を通過して、瑞穂町箱根ケ崎地内でJR八高線・箱根ケ崎駅付近に至る延長約7`。新青梅街道の拡幅で設ける中央帯などを利用して、高架の複線軌道と7カ所の駅(仮称No・1〜7駅)を新設する。22年10月から都と多摩都市モノレール会社が都市計画や環境影響評価の手続き中だ。
 特許の申請は7月23日付で、建設費の内訳はインフラ部が約900億円、インフラ外部が約390億円。運行中の区間と同様に、それぞれ都と多摩都市モノレール会社が分担して整備に当たる。30年代半ばの開業を目指す。
 多摩センター駅から町田方面にも延伸するため、都は日本大学第三高校や桜美林学園などを経由する延長16`の案を基に、収支採算性の精査などを進めている。提供:建通新聞社