東京都は南多摩尾根幹線「稲城多摩トンネル(仮称)」の本体築造に当たる施工予定者を飛島建設・りんかい日産建設・朝倉組JVに決めた。7月11日にWTO政府調達協定対象の一般競争入札を開札し、参加した5社12JVのうち調査基準価格を下回った1番札のJVが調査票を提出しなかったため、2番札の328億1409万8000円で応札した飛島JVを落札者とした。第3回都議会定例会での契約案議決を経て着工し、2030年2月15日までに完了してもらう。
稲城多摩トンネルは南多摩尾根幹線(調布市〜町田市、延長16・5`)の全線4車線化に向けた事業の一環として築造する。施工場所は多摩市聖ケ丘4丁目地内〜稲城市長峰3丁目地内。NATMで延長1848bの上り線と同1834bの下り線のトンネル2本(土かぶり約20〜35b)を築造し、それぞれに幅員7・5bの2車線を配置する。トンネル東側坑口部の擁壁(延長30b)や切り回し道路(延長560・6b)の築造も含まれている。
事後公表の税抜き予定価格は353億9501万8000円、同調査基準価格は328億1409万5976円(設定率92・7%)。飛島JVの落札率は調査基準価格の設定率と同じ92・7%だった。建設キャリアアップシステム活用工事の対象案件となっている。
トンネル詳細設計はエイト日本技術開発(中野区)が担当。現在も補足設計などを25年2月末までの履行期間で手掛けている。
都では今回の工事の進捗を見ながら西側坑口などの築造工事を実施する予定だ。
提供:建通新聞社