トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2024/06/25

【東京】都 水素供給体制の構築へ規模等検討開始

 東京都は、羽田空港臨海部での水素供給体制構築に向けて必要となる施設の規模や整備費の検討をスタートさせる。液化水素の受け入れ港である川崎臨海部からのパイプライン敷設などを想定。将来的な水素需要の増加を見据えて、2050年までのロードマップを示す。6月24日に供給体制構築に向けた実現可能性調査を担う事業者の募集を開始した。都内で大規模に水素を利用・供給したい事業者から7月4〜25日に提案書を受け付ける。8月1日の審査会でのプレゼンテーションを経て、8月下旬に協定を締結する。2024年度内に成果を得て、今後の施策検討に生かす。
 都は脱炭素社会の実現に向けて、製造・使用時に二酸化炭素を排出しない水素を重視し、利活用を促している。工業地帯が広がる羽田空港臨海部では、モビリティの燃料や工業用の熱源などとして現在も需要があるが、将来的に水素の需要はさらに増えると推定している。
 需要の増加に対応するため、例えば、都内での水素製造施設の整備が必要になる。また、川崎臨海部で受け入れた液化水素を都内に送るパイプラインの敷設と液化水素を使用できるように加工する工場の建設も求められる。
 実現可能性調査では、羽田空港臨海部での水素需要の見込みを調査。その上で、水素を供給・活用するために必要となる施設を検討し、その整備費を試算する。
 調査業務の上限額は1億0535万7000円。
 都は、4月に水素供給体制の構築に向けて、水素利用事業者や水素供給事業者、商社、金融・法律関係者、自治体・関係省庁などで連携を図るための協議会を立ち上げた。本業務の成果は、同協議会にも反映させ、50年までのロードマップの作成につなげる考えだ。提供:建通新聞社