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建通新聞社(東京)
2024/06/18

【東京】南北線、有楽町線の延伸 都が都計決定告示

 東京都は6月17日、東京メトロの南北線と有楽町線の延伸に関わる都市計画変更の決定を告示した。南北線は品川〜白金高輪間(港区)に延長約2・5`、有楽町線は豊洲〜住吉間(江東区)に延長約4・8`のそれぞれ分岐線を造る。これを受けて国も東京メトロに工事の施行を今後認可して、同社が目指す都計決定後1年以内の着工の前提を整える。いずれも工期約10年で2030年代半ばに開業する見通しだ。
 南北線と有楽町線の延伸を巡っては、国土交通省の交通政策審議会が21年7月に東京メトロを事業主体にして早期に事業化するよう答申。国交大臣による22年3月の鉄道事業許可を経て、環境影響評価や都市計画の手続きが22年6月から順次進められてきた。また、東京メトロが23年8月から一部工事の入札手続きを実施していた。
 個々に見ると、南北線の延伸は総建設費約1310億円。JRなどの品川駅の西方を通る第一京浜の地下(起点側、港区高輪4丁目)に開削工法で同路線の品川駅などを造るとともに、そこからシールド工法で外径約10bの複線トンネル1断面を掘り進める。また、白金高輪方面の目黒通りの地下(終点側、港区白金台1丁目)にも開削トンネルなどを造り、シールドの軌道トンネルと既設の南北線折り返し施設をつなげる。
 起点側の開削トンネル工事を鹿島・鉄建・京急JV、終点側の開削トンネル工事を鴻池・京王JVが担当する。
 一方、有楽町線の延伸は総建設費約2690億円。豊洲駅(江東区豊洲4丁目)から半蔵門線の住吉駅(江東区猿江2丁目)に向かって、開削工法で▽枝川(江東区枝川2丁目)▽東陽町(江東区東陽3丁目)▽千石(江東区千石2丁目)―の中間駅を3カ所(いずれも仮称)を設けるとともに、シールド工法で豊洲駅〜千石駅間に外径約10bの複線トンネル1断面、千石駅〜住吉駅間に外径7bの単線トンネル2断面を通す。併せて、別途約296億円をかけて豊洲駅に開削工法でホームを増設する。
 中間駅の開削トンネル工事は枝川を前田・西松JV、東陽町を大成・竹中土木JV、千石を佐藤・岩田地崎・森本JVが担当。また、豊洲駅の増設工事を東急・矢作・京急JVで実施する。提供:建通新聞社