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建通新聞社(東京)
2024/06/05

【東京】都 板橋市場の機能強化 計画策定へ

 東京都は板橋市場の機能強化に向けた基本計画の策定作業をスタートさせる。総延べ床面積5万平方b超の施設がある中で、ローリングによる改修や建物の新築を想定して検討を進める。これに伴う支援業務の委託先を財務局が希望制指名競争入札で決めるため、都市計画・交通等計画Aの競争入札参加有資格者から6月7日まで希望申請を受け付けて、6月26日に開札する予定。2025年3月28日までの委託期間で成果を得て、次年度以降の基本設計につなげる。
 板橋市場は板橋区高島平6ノ1ノ5にあり、主に板橋区と練馬区、北区、豊島区などの西北部へ供給する青果と花きを取り扱っている。面積6万1232平方bの敷地に、市場棟や花き棟、管理棟などで構成する総延べ床面積5万1440平方bの施設が立地している。
 流通団地型の市場の中で最も古い施設のため、中央卸売市場経営計画(22〜26年度)で再整備に向けた調査・検討の実施を明記。交通利便性の高さを生かした集荷や他の市場との連携などで広域的な物流拠点を目指す方針を掲げた。22年3月に市場関係者などで構成する「板橋市場あり方検討委員会」を立ち上げて将来像などを練っていた。
 今回の業務では、基本計画の策定に関わる情報の整理や骨子案の作成を実施。改修・新築の対象範囲を設定して施設の適切な規模を検討する。加工設備などの整備には都が建物の構造体を、各事業者が内部の仕上げや設備をそれぞれ担当する「スケルトンインフィル」の考え方を取り入れる。冷蔵庫などの既存設備は必要に応じて移転・撤去する方向だ。集荷力の向上につながる付加機能も検討し、整備手法などを考える。
 民間活力の導入や農林水産省の交付申請についても調査・検討。検討委員会の運営なども支援してもらう。
 22年度の「あり方検討支援等調査業務」と23年度の「基本構想策定業務」をパシフィックコンサルタンツ(千代田区)が手掛けた。提供:建通新聞社