財務省は2024年度に東京都北区、静岡市駿河区、岡山市北区の3カ所でPFI手法による国家公務員宿舎の新規建設事業をスタートさせる。計画総戸数は593戸。24年度予算で約5100万円(2カ年国庫債務負担行為)のアドバイザリー業務経費を確保し、所管の財務局が実施方針や要求水準などを具体化させる。それぞれ25年度中に事業者を選び、BTO方式で設計や工事、完成後一定期間の維持管理を任せる見通しだ。
新規の国家公務員宿舎は▽東京都北区=110戸▽静岡市駿河区=273戸▽岡山市北区=210戸―で合計593戸。既存宿舎の老朽化や宿舎需給のミスマッチなどに対応するため整備する。
このうち東京都北区の110戸は「関東財務局桐ケ丘住宅(仮称)」で、東京都から返還された北区桐ケ丘1丁目の未利用国有地約3790平方bを活用する。
24年度予算の概算要求に先立つ営繕計画書によると、建物規模は鉄筋コンクリート造7階建て延べ5422平方b。タイプ別に独身用58戸、単身者用24戸、世帯者用28戸を配置する。木造平屋の集会場190平方bと自転車置き場280平方bを含め、工事の全体計画額を26億6933万円と見積もっていた。
関東財務局が25年度中に事業者を選定し、設計や工事を進めてもらう。28年4月ごろの完成を見込んでいる。
また、静岡市駿河区の「東海財務局小鹿住宅1号棟(仮称)」は27年度末ごろ、岡山市北区の「中国財務局津島住宅13号棟(仮称)」は29年度末ごろの完成を想定している。
新規の国家公務員宿舎を巡っては、法務省と財務省が葛飾区小菅にある東京拘置所の職員宿舎を建て替える形で約800戸を整備する計画もある。23年度予算でアドバイザリー業務経費(2カ年国庫債務負担行為)を確保済み。まず東京拘置所の職員宿舎約350戸を造り、続いて合同宿舎446戸を建てて30年度ごろの完成を目指す。
提供:建通新聞社