東京都建設局は2024年度に城北中央公園調節池の2期整備に着手する。貯留量約16万立方bの地下箱式調節池を造り、施工中の1期分と合わせて石神井川から約25万立方bの洪水を取り込めるようにして、1時間当たり75_の雨が降っても氾濫しないようにする。24年度当初予算に限度額549億円の債務負担行為(25〜36年度)を設定し、準備工と躯体工を13カ年で進めるための前提を整える。早ければ24年第4回都議会定例会付議案件としての工事発注が見込まれる。
城北中央公園調節池は、同公園のうち石神井川右岸に位置する板橋区小茂根5丁目地内〜練馬区羽沢3丁目地内に計画。総貯留量約25万立方bの地下箱式で、全体を2期に分けて整備する。
まず1期整備で約9万立方b分の躯体を建設するため、18年度に戸田建設の施工で工事をスタート。ニューマチックケーソン工法を採用し、1函当たり幅33・4b×延長80・3b×高さ35・3bのケーソン2函を同時沈下させた。設備工事などを経て25年度に完成する見通しだ。
これに続く2期整備で残り約16万立方b分の躯体を造る。1期と同じくニューマチックケーソン工法の採用を念頭に置きつつ、ケーソン占有面積が1期よりも大きくなることから、3函に分割しての施工を考えている。
パシフィックコンサルタンツ(千代田区)に6月28日納期で委託した「詳細設計(その2)」を通じて2期の施工計画を検討中。技術提案の余地などがあれば、工事発注に際して総合評価方式を適用することも視野に入れている。
提供:建通新聞社