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建通新聞社(東京)
2024/02/09

【東京】都 福生に「西多摩」児相新築 計画策定へ

 東京都福祉局は多摩地域に新設する児童相談所3カ所の設置場所と開設予定時期を決めた。「西多摩」と「町田」、「多摩中部」(いずれも仮称)の各エリアで適地を探してきた中で、「西多摩」は福生市熊川の都有地に施設を新築する。2024年度に基本計画の策定作業を始め、地元説明なども行って31年度の開設を目指す。「町田」は町田市内の特別支援学校を一部改修して25年度から仮運営した後、町田市がPFI手法で整備する複合施設へ29年度に移転。「多摩中部」については武蔵野市内の保健所施設を一部改修して29年度に開設する一方で、一時保護所の機能を備えた施設の設置用地を引き続き調査する。
 児童虐待の相談対応件数が増加傾向にあることなどを踏まえ、管轄人口が100万人を超える児童相談所については管轄区域の見直しや新規の検討といった対応を国が求めている。
 これを受けて都は多摩地域の「西多摩」と「多摩中部」、「町田」にそれぞれ児童相談所を新設して管轄区域を再編する。交通利便性や関連施設との距離、開所時期などの視点に基づいて設置場所を選定した。
 個々に見ると、「西多摩」は福生市熊川722ノ1にある都有地約1万4140平方bの一部を活用して新築する。現状は更地。24年度から基本計画の策定作業や地元への説明などを進める。
 「町田」は、まず町田の丘学園山崎校舎(町田市山崎1ノ2ノ17)を一部改修して25〜28年度に仮運営。その後、町田市がPFI手法で整備する「(仮称)子ども・子育てサポート等複合施設」(町田市木曽東3丁目)へ29年度に移転する。
 「多摩中部」は多摩府中保健所武蔵野三鷹地域センター(武蔵野市西久保3ノ1ノ22)に一部改修を施して29年度に開設する。24年度以降に設計や工事のスケジュールを詰める。
 ただ、そこでは一時保護所の確保が難しいため、一時保護所の機能を備えた児童相談所が設置できる用地の調査を継続していく。
 いずれの施設も規模・定員は今後の検討を通じて具体化を図る。23年度にダイス設計(渋谷区)が手掛けた適地調査では、延べ床面積1500平方b程度の相談部門に加え、定員25人程度分の個室を一時保護所として確保する要件を設定していた。提供:建通新聞社