東京都建設局は石神井川の河川改修で、練馬区関町北4〜3丁目地内の延長約400b区間を新たに事業化するため用地測量と基本設計を進めている。河道幅を現在の約7bから12bに広げるため、新たな護岸を整備する計画。2024年度以降の都市計画事業認可を目指しており、並走する西武新宿線の連続立体交差事業や区間内にある橋の架け替え方法などを考慮して事業スケジュールや工事の工程を検討していく。
石神井川は小平市から西東京市、練馬区、板橋区を流下して北区内で隅田川に合流する総延長25・2`、流域面積73・1平方`の1級河川。
「石神井川河川整備計画」(16年3月策定)に基づいて、1時間当たり50_に対応する河川改修と、その超過分を補う調節池の設置を組み合わせた水害対策に取り組んでいる。
河川改修についてはこれまでに下流部が完了し、現在は中流部に位置する練馬区内の螢橋から本立寺橋の区間で護岸の整備など実施中。22年度末現在の護岸整備率は76%となっている。
新たに事業化を考えているのは本立寺橋上流(練馬区関町北4丁目地内)から弁天橋下流(同区関町北3丁目地内)の区間。左岸側に西武新宿線の線路が並走し、右岸側には住宅地が広がっている。
河道の拡幅で流下能力を向上させる他、区間内を横断する練馬区道の長者橋を架け替える必要がある。また、並走する西武新宿線は23年度内の事業認可を目指す井荻駅〜西武柳沢駅間(杉並区上井草1丁目〜西東京市東伏見1丁目)の連続立体交差事業で高架化される予定になっている。このため、河川改修の事業認可を見据えて工事の進め方や架け替える長者橋の事業主体などに関して調整を図る。
22年度に現況測量と路線測量を大同情報技術(杉並区)で実施。23年度は用地測量を双葉航測(中野区)、基本設計を中央コンサルタンツ(新宿区)に委託した。
提供:建通新聞社