国土交通省官庁営繕部は12月27日、新たな国立公文書館と憲政記念館の建築工事が不調になったことを明らかにした。8月に一般競争入札(WTO政府調達協定対象、技術提案評価型S型総合評価方式)を公告し、12月22日に開札するスケジュールで手続きを進めていた。これに伴い、2024年1月に開札するため手続き中だった電気設備工事、機械設備工事、エレベーター設備工事の入札も取りやめた。再発注に向けて調整を急ぐ。
新たな国立公文書館と憲政記念館は旧・憲政記念館のあった千代田区永田町1ノ1ノ2の国会前庭・北地区に建設する。鉄骨鉄筋コンクリート造地下4階地上3階建て延べ4万2300平方bの建物とし、内部に▽展示・学習▽調査研究支援▽講堂・会議室▽保存▽修復▽デジタルアーカイブ▽エントランス▽執務・管理▽駐車場―などの機能を収める。
日建設計(千代田区)が設計を担当。旧・憲政記念館の地上部分などを大成建設で取り壊して建設の前提を整えていた。28年度末の開館を予定している。
全体工事費は約489億円。入札公告に先立つ発注見通しで、各工事の予定工事発注規模を▽建築=50億円以上▽電気設備=20億円以上▽機械設備=20億円以上▽エレベーター設備=3億円以上6億8000万円未満―としていた。
提供:建通新聞社