東京メトロは南北線の延伸で同路線の品川駅(仮称)を置く起点側開削トンネルを造るため、12月18日に工事の一般競争入札(WTO政府調達協定対象、総合評価方式)を公告した。土木一式の経営事項審査総合評定値が1200点以上の企業に単体または2〜3者JVで参加してもらう。2024年2月15日まで申請書などを受け付け、5月9日の入・開札で施工者を決定。工期101カ月間で完了させる。
南北線の延伸は品川〜白金高輪間(港区)の建設延長2・5`、総建設費約1310億円。JRなどの品川駅の西方を通る第一京浜の地下(起点側)に開削工法で同路線の品川駅などを造るとともに、そこからシールド工法で軌道トンネルの大半を掘り進める。また、白金高輪方面の目黒通りの地下(終点側)にも開削トンネルなどを造り、シールドの軌道トンネルと既設の南北線折り返し施設をつなげる。
都市計画や環境影響評価、工事施行認可の手続き中。順調なら24年度中の都市計画決定と工事着手が見込まれる。30年代半ばの開業目標を掲げている。
今回の工事は「7号線品川工区土木工事」の件名で、港区高輪4丁目の起点側に掘削数量22万立方bの開削トンネルを造る。主要資機材として約7万立方bのコンクリートを使う。総合評価では「施工計画・近接施工等の安全性向上」「DXの導入・活用」「環境に配慮した施工方法」について技術提案を募る。パシフィックコンサルタンツ(千代田区)が設計などの業務を担当している。
先行して、終点側の港区白金台1丁目に開削トンネルを造る「7号線白金工区土木工事」の一般競争入札手続き(WTO政府調達協定対象、総合評価方式)を進めている。こちらは12月28日入・開札で施工者を決め、工期132カ月間で完了させる予定だ。
提供:建通新聞社