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建通新聞社(東京)
2023/12/15

【東京】東京労働局長、関東地整局長が戸田建設訪問

 厚生労働省東京労働局の美濃芳郎局長と国土交通省関東地方整備局の藤巻浩之局長は12月14日、中央区八丁堀にある戸田建設の本社を訪れ、同社の大谷清介代表取締役社長と建設業の働き方改革や生産性の向上、担い手の確保・育成・定着などについて意見交換した。2024年4月に始まる時間外労働の上限規制を踏まえ、長時間労働の削減に向けた機運の醸成や官民の連携強化を図るため。東京労働局の美濃局長は戸田建設の取り組みを「リーディングケースになる」と評価。関東地整の藤巻局長は「全ての答えは現場にある。来年4月に向けて環境を整えていくのが私の仕事だ」と強調した。戸田建設の大谷社長は意見交換を通じて「進むべき道が示唆に富んだ形で構築できた」と語った。
 両局長はまず、戸田建設が推進する担い手の確保・育成・定着や現場の4週8閉所、ICTを活用した生産性向上などの取り組みについて、大谷社長から説明を受けた。大谷社長は▽研修体系の刷新▽えるぼし認定の取得▽協力会社とのパートナーシップ委員会の設置▽戸田みらい基金による担い手育成▽土木工事の約半数の現場で4週8閉所を実現▽フレックスタイム制の活用▽資材の垂直・水平自動搬送システム―などを挙げた。
 また、働き方改革の成果として、22年度に80時間を超える本社労働者の7割減(18年度比)や有給平均取得率の10・7%増(同)、男性の育児休業取得率100%(18年度52・6%)を達成したことを伝えた。
 一方、関東地整の藤巻局長は23年度に全ての工事を発注者指定型の週休2日工事にしたことや、24年度以降に月単位での週休2日の実現を目指す方針などを説明。工事書類のスリム化やインフラDXなどの施策も示した。
 意見交換では、両局長が戸田みらい基金の趣旨や4週8休を確保する上での課題、外国人材の活用などについて質問。これに対し大谷社長は、戸田みらい基金の目的が「建設業全体への貢献」であり、4週8休を実現するためには協力会社の給与体系の見直しや民間発注者の理解が必要だとした。外国人材については現地法人の労働者を日本で研修していることなどを紹介した。提供:建通新聞社