東京都建設局は恩賜上野動物園に導入する「新たな乗り物」の企画提案募集を開始した。既存のモノレールに代わるコンパクトな移動手段を想定。法人・団体または連合体から12月1〜28日に参加表明書を、2024年1月4日〜2月2日に提案企画書を受け付ける。ヒアリングを経て24年3月下旬に結果を公表する予定。設計や工事を担う事業者を別途入札などで選び、26年度末ごろの供用開始を目指す。
恩賜上野動物園(台東区)には東園と西園を2両編成で往復する延長330bのモノレール(上野懸垂線)がある。老朽化などを理由に19年から運休中で、12月27日に廃止して解体工事を進める予定。動物園の魅力向上や移動手段の確保を図るため、代替となる乗り物の整備を検討している。
今回は新たな乗り物(車両や柱などのインフラ部分含む)と乗り場(プラットホーム機能のみの簡易なもの)、付帯施設・設備に関する提案を求める。
基本条件を見ると、小型モノレールなどのコンパクトな乗り物が前提。既存のモノレール周辺を活用した延長350b程度のルートを使い、1日当たり500人以上の輸送能力を確保できるようにする。動物園を楽しむための手段として、輸送時間を1分30秒〜最大5分程度とすることも留意事項に盛り込んだ。
選定した企画提案に基づく乗り物の形式や仕様、車両デザインなどを、今後発注予定の設計業務で与条件とする方針だ。
提供:建通新聞社