中野区が中野四丁目新北口駅前地区の第1種市街地再開発事業を11月15日付で都市計画決定した。中野サンプラザや現・中野区役所などの敷地を活用し、オフィスや住宅、ホールなどを配した延べ床面積約29万8000平方bの複合施設を建設するもの=図。施行予定者の野村不動産など5社が2024年度に施行認可や権利変換計画認可を得て、同年度内に解体工事を始める見通し。物価高騰を背景に事業費の増額が見込まれており、野村不などが今後事業計画を具体化する中で対応策を検討していく。今年1月時点で28年度内の完成、29年度の供用開始を予定していた。
施行区域は中野区中野4ノ2ノ47他の面積約2・3f。中野駅周辺で進むまちづくり事業の一つで、区が20年度に▽野村不動産▽東急不動産▽住友商事▽ヒューリック▽JR東日本―の5社で構成するグループを施行予定者に選んでいた。清水建設が特定業務代行者になっている。
今年1月に東京都へ提出された環境影響評価書案などによると、複合施設は地下3階地上62階建てで、主要用途は事務所、住宅約1100戸、店舗、ホテル、ホール、約875台収容の駐車場など。区域の南側に高層棟を建てて展望施設やオフィス、住宅などを収める。また、北西側に低層棟を造って最大7000人規模のホールをはじめ、ホテルやバンケット・コンベンションセンターなどを配置する。区域の北東側と南側には広場も整備する。
物価高騰の状況を受け、事業費は22年12月時点の約2250億円から250億円程度増えて約2500億円になる見込み。野村不動産などによる対応策の検討では、施設内容や施工スケジュールなどが見直される可能性もある。
提供:建通新聞社